＊平成１１年の食中毒発生状況

食中毒発生状況

・厚生省生活衛生局 食品保健課がとりまとめた平成１１年の「食中毒統計（確報）」によると、病因物質別発生では、サルモネラ菌属、腸炎ビブリオ、カンピロバクター、病原大腸菌の順で多かったが、「卵類およびその加工品」による発生は、前年に比較して減少している。しかし、１年間で３万５千人を超える食中毒患者が出ている。

・以下に厚生省生活衛生局 食品保健課発表の「平成１１年 食中毒統計（確報）」の主要データを示す。 （＊2K.10.29追加）

（１） 原因食品別発生状況

・１事件の患者数が２人以上の事例でみると、原因食品が判明した事件数は９５９件（７４．９％）、患者数で２９，７１６人であった。これらのうち事件数では、「魚介類」が１８７件（１９．５％）と最も多く、次いで「複合調理食品」の１０３件（１０．７％）、「野菜類およびその加工品」８０件（８．３％）、「卵類およびその加工品」３７件（３．９％）の順で多かった。

・また、死者の出た原因食品は、複合調理食品２人、貝類、きのこ類によるものが、それぞれ１人ずつであった。

・下表に、１事件の患者数が１人の場合の事例を含む、全体の発生状況を示す。

（２） 原因物質別発生状況

・１事件の患者数が２人以上の事例でみると、原因物質が判明した事件数は１，２０７件（９４．０％）、患者数では３２，０７５人（９４．９％）であった。これらのうち、事件数では「腸炎ビブリオ」によるものが４７８件（３９．６％）と最も多く、次いで「サルモネラ属菌」３２９件（２７．３％）、「小型球形ウイルス」１１５件（９．５％）、「カンピロバクター」７７件（６．４％）の順となっている。

・また、患者数でみると「サルモネラ属菌」１１，３９２人（３５．５％）、次いで「腸炎ビブリオ」９，２０７人（２８．７％）、「小型球形ウイルス」５，２１６人（１６．３％）、「その他の病原大腸菌」２，０３０人（６．３％）の順で多かった。

・下表に、１事件の患者数が１人の場合の事例を含む、全体の発生状況を示す。

（３） 原因施設別発生状況

・１事件の患者数が２人以上の事例でみると、原因施設が判明した事件数は１，０７３件（８３．８％）、患者数３１，９７７人（９４．６％）であった。これらのうち、事件数では「飲食店」が４５１件（４２．０％）と最も多く、次いで「家庭」２２８件（２１．２％）、「旅館」１２０件（１１．２％）、「仕出し屋」９９件（９．２％）の順で多かった。

・また、死者の出た原因施設は、家庭２人、販売店１人、その他１人であった。

・下表に、１事件の患者数が１人の場合の事例を含む、全体の発生状況を示す。

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