「養鶏研修シリーズ（その２

＊養鶏研修シリーズ【その２】

鶏卵内質異常【2010年版】（１/４）

・この「養鶏研修シリーズ」ページでは、（有）日本養鶏コンサルタント（岩手県盛岡市）の鎌田隆氏より提供された貴重な資料を掲載しています。（＊2006.05.20追加、2014.06.07更新）

＊掲載している画像はＰｏｗｅｒＰｏｉｎｔ資料をＨＴＭＬに焼き直ししたものです。【全７２シート】

＊ここで掲載しているものは「２００６年版」資料を最新化したものです。（2014.06.07新規作成）

① シート１

② シート２

ここでは、規格外卵（異常卵）の分類のうち、卵内部
の「卵内質による分類」を見ていきます。

③ シート３

卵内質（たまごの内部の品質）の異常に関する分類
です。

④ シート４

鶏卵の検査の画像です。
割卵検査で、血斑卵（ブラッドスポット卵）を確認して
いる様子です。

この画像の鶏卵は、ＧＰマシンの血斑卵検出器で不
良卵（血斑卵）として取り除かれたものを割卵したもの
です。

⑤ シート５

複卵黄、無卵黄、卵黄色の異常に関するものです。

⑥ シート６

画像左上は、「複黄卵」（ふくおうらん）の例です。この
画像は、１個のたまごの中に卵黄が３つ入っているも
のであり、非常に稀です。
１個のたまごの中に卵黄が２つ入っているものを「二黄
卵」（におうらん）と呼んでいますが、二黄卵は、産卵開
始初期の若い鶏（ヒヨコから５ヶ月くらい）によく見られま
す。
これは、産卵リズムが安定していないことにより発生し
ます。

また、右下画像の小さな卵は、卵白のみで卵黄のない
「無卵黄卵」です。
これも、産卵リズムの整っていない若い鶏に見られま
す。排卵された卵黄が卵管内を逆流することによって
発生することもあります。

⑦ シート７

画像左下の「無黄卵」（むおうらん）は、卵黄のない卵
です。
これも、産卵リズムの整っていない若い鶏に見られま
す。排卵された卵黄が卵管内を逆流することによって
発生することもあります。

⑧ シート８

卵黄色の異常例です。
画像では分かりにくいのですが、右側の卵黄の色
が少し暗緑色がかっています。

⑨ シート９

卵黄表面に斑紋（ｙｏｒｋｍｏｔｔｌｉｎｇ）が見られる例です。

卵黄は、単一の同質な球状ではなく、濃色卵黄と淡
色卵黄が交互に同心円状（同心球状）になった複数
の層からできています。
このため、層がきれいな同心球状とならなかった場合
に下層の色が一部、表面に現れて「斑紋」となることも
考えられます。

⑩ シート１０

加熱による卵黄色の変化例です。

⑪ シート１１

卵黄色の異常例です。
上側の卵黄にほとんど黄色が見られません。

鶏は通常、黄色トウモロコシを主食としています。
このため、黄色トウモロコシの色素であるカロチノイド
色素が移行して、黄色になります。
飼料にアルファルファ（豆類）やパプリカ、唐辛子など
を加えることにより、色の濃い（オレンジ色に近い）卵
黄にすることができます。

飼料の主食をトウモロコシではなく、米（コメ）を与える
と、ほとんど色のない卵黄ができます。
（和菓子作りなどで、自由な色をつけたい場合などに
米を与えた鶏卵を生産することもあります）