「論文詳細Ｎｏ．００４」

講演要旨Ｎｏ．４

演題	. 「母乳への食物アレルゲンの移行」 .
演者	○成田宏史（京都女子大・食物栄養）、廣瀬潤子、北畠直文（京大院農）、木村彰宏（いたやどクリニック）、伊藤節子（同志社女子大・食物栄養）

１．目的
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	母親がアレルゲンを含む食品の摂取をやめると、乳児のアレルギー症状が軽減することがあることから、経母乳感作の可能性が指摘されている。そこで、母乳中のアレルゲンの解析を試みた。 . .
２．方法/結果
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	オボムコイドに対するサンドイッチ酵素免疫測定法を確立し、３７検体の母乳中１２検体に０．３～３７ｎｇ/ｍｌのオボムコイドを検出した。ゲル濾過分析の結果、本来分子量２８ｋＤａのオボムコイドが母乳では分子量約４５０ｋＤａの位置に溶出され、ＩｇＡとの免疫複合体として存在していることが予測された。事実、抗オボムコイド抗体とアルカリホスファターゼ標識抗ヒトＩｇＡ抗体を用いた酵素免疫測定法により、オボムコイドの溶出パターンとそのＩｇＡ免疫複合体の溶出パターンが一致する事が確認された。オボアルブミン、ベータラクトグロブリンでも同様の結果が得られたことから、母乳中では食物アレルゲンはＩｇＡとの免疫複合体として存在しているものと思われる。