講演要旨Ｎｏ．５


演 題 .
「オボアルブミン−Ｙはオボムコイドタイプの糖鎖を有する」
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演 者 ○廣瀬潤子、土居幸雄＊、木戸詔子＊、北畠直文、成田宏史＊
（京大・院農、＊京女大・食物栄養）


１．目 的
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昨年度（２００１年度）の本大会において、陽イオン交換クロマトグラフィーによる鶏卵白タンパク質の分離を行ったところ、
オボアルブミン（ＯＶＡ）画分にオボムコイド（ＯＭ）の糖鎖を認識するモノクローナル抗体と反応するタンパク質（ＵＨ−ＯＭ）
の存在を報告した 1)。
今回はそのタンパク質の実体の解明を試みた。
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２．方 法/結 果
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陽イオン交換クロマトグラフィーにより精製したＵＨ−ＯＭは、抗ＯＶＡポリクローナル抗体と反応した。N末端アミノ酸配列
決定を試みたが、Ｎ末端はブロックされていた。さらにUH-OMをカルボキシメチル化後リジルエンドペプチダーゼ消化し、
その断片のアミノ酸配列の行ったところ、鶏OVAファミリーに属するタンパク質として遺伝子が報告されているＯＶＡ−Ｙの
５５残基目から８残基の配列と一致した。
同様にハイドロキシルアミン切断では、ＯＶＡ−Ｙの154残基目から9残基の配列と一致し、その２つの断片両方が抗オボ
ムコイド糖鎖抗体と反応した。
以上より、ＯＶＡ−Ｙは、タンパク質部分はＯＶＡと相同性が高く、かつＯＭタイプの糖鎖を複数有するＯＶＡ−ＯＭハイブリッ
ト型タンパク質であることが明らかになった。
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1) 佐野ら、平成１３年度日本農芸化学会大会講演要旨集　Ｐ２８５




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